Interview

先輩インタビュー

入社の理由

　何より一番の理由は魚が好きであること。小学校の頃から父とよく魚釣りに行っていました。
高校の授業で流通を学んで、釣ったり網で獲った魚がどういう流通をするんだろうということに興味を持ちました。業界的にも魚が好きな人が長続きしているように思います。

魚好きにはたまらない職場

　毎日、仕事で競りをして魚を扱い、当然昼には魚を食べて、さらには仕事が終わった後に魚釣りへ。朝昼晩魚づくしの日々で最高です。自分にとって天職だと思います。
　佐世保の魚の魅力は魚種の多さです。市場には毎日150種類以上は揚がります。赤や黒などとてもカラフルで、仕事で扱っても、趣味で釣っても、毎日食べても飽きません（笑）

ライフスタイル

　水産業は夕方には終わるので、子育てに適しています。但し、釣りに行くとき以外は（笑）　自分も子供が好きなので一緒に居られるのが嬉しいです。
　朝が早いので若い人にとっては苦手に感じるかもしれませんが、その分早く仕事が終わるので生活が豊かになるような気がします。

仕事の転機

　25歳くらいの頃、クエを売る際に、自分の未熟さで相場よりも安く売ってしまったことがありました。漁師さんに謝ろうと、怒られる覚悟でフェリーに乗って五島の方まで行きました。その時泣いて謝る自分に、「そういうときもあるから大丈夫。気にするな。」と、漁師さんが言ってくれたのです。改めて責任を持って売らなければいけないと噛みしめました。
　一人一人の漁師さんが一生懸命魚を獲ってきてくれます。そういう苦労を買う人にも伝えるように心がけています。漁師さんから「高く売ってくれてありがとう」と言われると、嫌なことも吹っ飛んでしまうくらい嬉しいです。

競り人としての醍醐味

　今は昔と違って、携帯があるので大阪や豊洲などの相場がすぐわかります。仲買さんはそれに見合う価格で買います。必要なのは情報収集力。最低限の情報を知らないと、足元を見られて相場より安く売ってしまうことになります。どうやって競りを構築して高く売るか、戦略は競り人次第。競り人でなければわからない世界ですが、この感覚は楽しくやりがいもあります。
　後輩の競りを見て歯痒い思いをすることもあります。でもそこは経験。競り人は一人一人個性があるものです。頭ごなしに「こうしろ」ということではなく、自分だったらこうしたけどね、というような助言をします。あとは自分がどう考えるか、そこが競り人としての面白み。育つ後輩を見るのは本当に面白いし嬉しいです。

佐世保魚市場の未来と夢

　漁師の数が減っています。魚市場としてやれることは、魚の販路を開拓し続けること、魚を高く売ること、漁師という職業の魅力を発信する取り組みです。まだまだ答えは見えていませんが、仲間と一緒に考えて切り拓いていけたらと思います。
　夢は佐世保魚市場を、豊洲のような専門店や食堂が並び外からの人も受け入れるような有名な市場にすることです。活気のある市場を作っていきたいですね。

女性の働きやすさ

　3人の子育て真っ只中での入社でしたが、とても働きやすい職場環境です。子供の急な発熱の時など、「帰ってあげて。私たちがやっておくから大丈夫!」と声をかけてくれて、みんなで支え合うチームが出来上がっています。職場に女性は少ないのですが、だからこそ協力し合えるのかもしれません。
　現在は朝8時から夕方4時までの勤務です。息子が剣道を習っているのでその付き添いができる時間帯に帰宅できるのはありがたいですね。産休をとってまた職場復帰する人も多く、女性にとって働きやすい環境だと思いますよ。

社内の雰囲気

　すれ違いざまにでも冗談を言い合ったり、とても仲の良い会社だと思います。あまり上下関係が厳しい感じではなく、アットホームな雰囲気。会長も社長も専務も一社員である私になんでもよく話してくれます。私がお茶を入れると会長があまりに美味しいと言ってくれるので、お茶の勉強を始めてしまいました。社長は一見怖そうに見えますが、笑うととてもチャーミングです(笑)。正直、職場でのストレスは全くありません！

佐世保魚市場の良い所

　窓から見える景色が素晴らしいんです!私の目の前の窓のそばには専務が座っているのですが、専務がいないときは絶景が広がります（笑）
　そんな絶景が見える社員食堂でお昼ご飯を食べます。お魚中心のラインナップで、いつもお昼ご飯が楽しみです。

今後の目標

　これからもここで長く勤めさせてもらいたいです。仕事的には社員のみなさんをサポートする立場になるのですが、まだまだできていないことも多いので、もっと精進したいと思います！